020年4月17日、台湾・自由時報電子版は、台湾が100万枚のマスクを寄贈したにもかかわらず、ドイツ政府の報道官が感謝の態度を示さなかったとして、ドイツのネット上で批判の声が出ていると報じた。
記事は、台湾は先日より新型コロナウイルスの感染拡大に伴うマスク不足に直面している各国を支援する動きを見せ、合計1000万枚の医療用マスクを感染が深刻な欧米諸国や友好国の医療従事者に輸送したと紹介。そのうちドイツへの支援分として100万枚が数日前にフランクフルトの空港に到着したと伝えた。
そのうえで、「ドイツ政府のザイベルト報道官が15日の記者会見でこの件について記者から質問を受けた際、台湾に直接謝意を示さないどころか台湾の名称すら避け、単に『他国の支援に感謝する』と述べただけだった」としている。
そして、台湾に長年駐在しているドイツ人記者クラウス・バルデンハーゲン氏がフェイスブックとツイッターで同報道官のコメントについて「ドイツの議員、メディアのみんなが気まずく、恥ずかしい思いをしている」と批判したことを紹介した。
また、ユーチューブの記者会見動画にもドイツのネットユーザーから「悲しみを覚える」「ありがとうの一言だけで十分なのに、それすら言えずに黙っているとは恥ずかしい」といったコメントが寄せられたと伝えている。
ネット上の声
デュイスブルクにはファーウェイ工業団地があるよね!
ドイツはもう嵌りすぎてて抜けようが無いレベル
ドイツは中国との経済関係強化を重視
ドイツは対外政策の一環として、中国との経済関係の強化を図っています。
メルケル首相の2005年の就任以降、日本を訪れたのはわずか5回であるのに対し、中国へは2019年9月時点で12回も中国を訪問しています。
アメリカが保守主義への姿勢を強めている中、自由貿易を促したいドイツとしては、中国との経済的なパートナーシップを求めていると考えられます。
メルケル首相は訪日回数の少なさについて「日本との関係で、首相同士で話すような内容がないため」という趣旨の発言をしましたが、これらの姿勢から、ドイツが余力のある中国をアジア経済の中心国と見ていることが否めません。